「社内wiki」とは? これからの情報共有や周知の在り方について

執筆者
WORKSTYLE SHIFT 編集部

2021.04.26

「社内wiki」とは? これからの情報共有や周知の在り方について業務効率化

デジタル社会の発展によって、社内の情報共有や周知の在り方が変わっています。これまで企業は、メールや紙を活用して情報を伝達していました。しかし、情報管理を行うためのツールが発展したことによって、情報の管理や共有、周知の方法が大幅に効率化されています。そこでこの記事では、さまざまなツールの中から、情報管理の最適化などを行う「社内wiki」に着目。その役割やメリット、導入にあたっての注意点などをわかりやすく解説します。

「社内wiki」とは

「社内wiki」とは、wikiと呼ばれる共同作業型ソフトウェアの仕組みを活用し、社内の情報やノウハウなどを蓄積・共有するためのツールです。不特定多数のユーザーがWEBサイトのページ内容を閲覧・編集できるWikipediaのように、社員が情報を確認したり記載したりできるのが特徴です。また、WEBブラウザーから直接コンテンツを編集することが可能なため、HTMLなどの知識が必要ありません。

社内wikiはさまざまな企業から提供されており、その機能やUI、サービス形態などは多岐にわたります。昨今は、ビジネスチャットなど複数の機能が搭載されたツールも登場し、企業の組織構造や風土にあった社内wikiを選ぶことが可能になっています。

社内wikiが注目される背景

社内wikiが注目される背景には、社内の情報共有体制に関する不満などが挙げられます。2011年にTechTargetジャパンが実施したアンケートによると、情報共有の環境について「満足している」と答えた企業はわずか1割で、「不満を感じている」と答えた企業は37.5%。また、「情報の検索、再利用が難しい」と答えた企業は44.0%でした。

さらに同調査からは、(従業員が1,001人以上の)大企業の4割以上がFacebookやTwitterの利用を禁止していることも判明。情報共有を目的としたインスタントメッセンジャーの活用については、大企業の55.6%が禁止していると言います。なお、禁止の理由には、「社内ポリシーに反する」が66.7%、次いで「セキュリティが不安」が50.4%でした。

少し前の調査となるため参考程度ではありますが、このような社内の情報共有体制に対する課題が、昨今の社内wiki注目の背景として挙げられるでしょう。

◎参照:「情報共有」に関する読者アンケート調査リポート│TechTargetジャパン

社内wikiの主な役割や機能

一般的な社内wikiには情報の共有、情報の整理、情報の更新の役割があり、多様な機能を有しています。まずは基本的なポイントを押さえましょう。

1. 情報の共有

紙やパソコンで保存している社内マニュアル、各社員の気付きやメモなどを、社員全員で共有することができます。一般的なツールには検索機能が搭載されているため、ユーザーは気になるキーワードに関連する情報を社内wikiから自由に引き出すことが可能です。

2. 情報の整理

業務に関するマニュアルやノウハウを体系的に整理することが可能です。ディレクトリ構造(樹形図)に則って、カテゴリーを分類したり情報を記載したりできるので、あるトピックに関する情報の所在が把握しやすくなります。

3. 情報の更新

WEB上で扱われるHTMLなどの言語を覚えることなく、誰でも簡単に情報を更新することができます。また、コンテンツの閲覧や編集に関する権限を制限できる機能もあるため、部署ごとの情報更新も可能です。

社内wikiの導入で得られるメリットや効果

社内wikiの導入は企業にさまざまなメリットをもたらします。どのようなメリットや効果があるのか順番に見ていきましょう。

1. 業務やサービスの改善

業務フローや自社サービスなどに関する情報を蓄積し、いつでも引き出すことができるため、情報が活用されやすくなります。単発のコミュニケーションに特化したチャットツールでは、有益な情報がすぐに流れてしまいます。しかし、社内wikiでは情報が蓄積されるので、長期的な視点での業務やサービスの改善につながるでしょう。

また、異なる部署のwiki情報を閲覧できるようにすれば、他部署が持つ業務ノウハウを取り入れることが可能になり、仕事の効率がぐんと上がります。さらに、経営者が体系的に情報を把握できるため、経営の迅速な意思決定についても効果を発揮するでしょう。

2. 情報共有にかかる工数やコストの削減

WEBで情報が一元管理できるため、メールの確認や印刷といった工数・コストの大幅な削減が見込めます。業務の内容や進め方に変更があった際、メールを使って周知したり紙で伝達したりすることがなくなり、用紙代やインク代、メールの送信といった工数やコストを減らすことが可能になるからです。

3. 業務属人化の防止

業務マニュアルを社内wikiで統一することによって、業務の属人化を防ぐことができます。新入社員教育や中途入社の引き継ぎに関して教育者の裁量が大きい企業では、メンバー間で業務の進め方などが異なるケースもしばしば見られます。しかし社内wikiを活用すれば、業務の方法や情報を社内で統一できるため、特定の担当者にしかわからない業務の進め方などを減らすことが可能になるでしょう。

社内wiki導入の注意点

一方で、社内wikiを導入したものの、社内にうまく浸透せず、効果を発揮できていないケースも見られます。社内wikiの閲覧や書き込みが進まないといった例は、よくある失敗パターンのひとつですが、そのほとんどは「導入の目的設定」と「運用方法」に起因すると言われています。

閲覧や書き込みが進まない

社内wikiの閲覧や書き込みが進まず、ツール導入が無駄なコストになってしまうパターンです。特に、ビジネスチャットツールと社内wikiを併用している企業では、スピーディーかつ手短に情報を周知できるチャットツールのみに利用が集中してしまう例が多く挙げられています。

これは、そもそも社内wikiを導入する背景や目的が社員に周知されていないことが大きな要因です。何のために導入するのか、どのような効果がもたらされるのか、社員が理解していなければツールは活用できないでしょう。

社内wikiが形骸化している

情報を効率的に共有する社内wiki本来のメリットが損なわれているケースです。恣意的な書き込みが集まり情報過多になっていたり、何が新しい情報で何が古い情報なのか不明確になっていたりするなど、さまざまな失敗例が挙げられます。

この課題を解決するには書き込みに関するルールの徹底が必要です。例えば、チーム内で追記内容を決めたり、変更点や追記部分を色分けしたりして編集ルールを徹底することが挙げられます。また、社内wikiの編集者を絞り、書き込みの制限を図ることもポイントのひとつです。反対に、社内wikiの編集が業務として認識されず、書き込みが属人化している企業では、編集を業務のひとつとして位置づけることも重要になるでしょう。

おすすめの社内wikiについて

現在、さまざまな企業によって社内wikiがリリースされています。しかしその特徴は千差万別で、利用目的に即したツール選びがポイントとなります。使いやすさや他のツールとの連係、料金などを吟味して、自社で活用できる社内wikiを選択しましょう。

Confluence

「Confluence(コンフルエンス)」は、オーストラリアのアトラシアン社が提供している情報共有サービスです。ドキュメントの作成についてはMicrosoftのWordのようなUIが特徴で、文字だけではなく画像や動画を共有することも可能です。また、アドオンを追加することで、外部のアプリケーションと連係を図ることもできます。

Confluence – 共同でより多くの成果を収める

Qast

「Qast」は、any株式会社が提供するナレッジ共有ツールです。機能はとてもシンプルで、直感的な操作が特徴です。また、投稿内容に対してスコアを付与する機能などもあり、どれだけの人に情報が読まれ、評価されているかを視覚化することができます。

Qast – ナレッジの共有を、もっと簡単に

Kibela

「Kibela(キベラ)」は、株式会社ビットジャーニーが提供する情報共有サービスです。wiki形式に加えブログ形式のドキュメントを活用することが可能で、クリエイティブな組織の仕組みづくりをサポートします。

Kibela – 自律的なチームになるツール

まとめ

社内wikiに関する理解は深まりましたでしょうか。社内の情報共有は企業の基盤を構築する上で非常に重要で、ビジネスに直結する業務のひとつです。デジタル社会の発展によって、社内の情報共有や周知の在り方が変わる昨今、社内wikiが果たす役割はますます増えています。ぜひこれを契機に、ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。